以下の様なポイントにも力を入れることで、成功の可能性を高めていけるでしょう。
(1)専任のPM人材をアサイン
・片手間で兼務だと別の業務が忙しくて開発現場へのレスが遅くなりがち
・「やはりこうしてくださいといった」仕様の手戻りが発生するのを避ける
・仕様の意思決定を迅速に実施できるようにしていく
(2)現地メンバーとのKickOffの実施
サービス立ち上げ時に可能であれば現地へ訪問し、直接開発メンバーとあって話をする機会を設けます。その際に「何」を作ってもらうのかだけではなく、「なぜ」開発するのかをとことん話して熱意を伝えると良いでしょう。
・なぜこのプロジェクトを始めるのか?
・なぜ(開発者の皆さんを)選んだのか?どこに期待しているのか?
・なぜこのプロダクトを作る必要があるのか?
もし行き来できない場合でもオンラインKickOffで同様の事を実施することで代用ができます。こうすることで、他人事ではない自分たちの開発であるという意識を持ってもらうことに繋がります。
(3) 品質について明確な基準を握る
相手は同じ社内の日本人ではないので、「普通ならこうやる」「普通はこう書かない」といった感覚での判断はNG。どの程度の品質であれば受け入れ可能か基準を明確にて提示していくべきです。もしくは相手に任せると判断したのであるなら、全て任せましょう。
(4)日本語ドキュメントは、必要性を判断したうえで作成量を調整する
日本語のドキュメント類を大量に作成して指示することは可能であるものの、比較的にコストが高いブリッジ人材の工数を活用することになるため、高コストになりがちです。
また分量が多いとスピードが出ないうえ、誤りや表記ゆれなども出やすくなります。
本当に日本語のその書類が必要なのか、API仕様書自動生成やテストコードを仕様書として代用する等ができないのかなど工夫することで費用を低減できる可能性があります。
(5)分担する場合は競合しないように設計をする
日本側の社内開発チームと、オフショア開発チームの双方が同時進行で開発を進める場合、ソースコードが競合しやすくなります。それを避けるため、フロントエンドとバックエンドで分担を分ける、機能モジュールで分担を分けるといった点を意識的に行うことで、こういった問題の発生を避けることに繋がるでしょう。